東京・足立区で発生した、盗難車によるひき逃げ事件。
歩行者ら11人が死傷し、80代男性が命を落とすという、極めて重大な事故でした。
ところが、事件を受けて逮捕された37歳の男について、警視庁は“容疑者の実名を公表していない”という異例の対応を取っています。
重大事件にもかかわらず、なぜ名前が明らかにされないのか――。
今回は、警視庁が慎重な姿勢を取っている背景と、実名報道が控えられる理由について分かりやすく解説します。
事件の概要

24日、足立区内で自動車販売店から盗まれた乗用車が歩道に乗り上げ、歩行者らを次々とはねました。
この事故で80代男性が死亡し、計11人が死傷。大規模なひき逃げ事件として警視庁が捜査を進めています。
男は事故後、車から飛び出して逃走しましたが、その後逮捕されました。
さらに、事故現場にはブレーキ痕がなかったことが確認され、歩行者をはねた後も加速して走行していた疑いが浮上しています。
本来なら即座に実名報道されても不思議ではない重大事件ですが、警視庁はあえて名前を伏せています。
【足立区ひき逃げ】氏名が非公表の理由とは?
今回の事件で、警視庁は次のような異例のコメントをしています。
これはつまり、男が事件当時、刑事責任能力を欠く状態だった可能性を示唆しています。
①責任能力に疑いがあるとき匿名にする理由
- 責任能力がなければ無罪になる可能性がある
- 実名報道すると名誉毀損などの重大リスク
- 精神鑑定の結果が出る前に公表するのは危険
精神状態に問題がある、薬物や幻覚、錯乱状態といった要因が疑われる場合は、警察もメディアも慎重姿勢を取ります。
②供述や行動が“異常行動”だった可能性
当日の男は、
- 車から突然飛び出して逃走
- 意味不明な行動
- ブレーキを踏まずに加速
こうした“通常では考えにくい行動”をしていることから、
警察が「正常な判断能力があったのか?」を確認している段階と考えられます。
精神疾患の治療歴や薬物反応の有無なども含め、事実確認が終わるまで実名を伏せることは珍しくありません。
③故意性・悪意の判断が確定していない
事件をどう評価するかは、
- 故意(わざと)なのか
- 過失(事故)なのか
- 精神状態の影響なのか
によって大きく変わります。
「歩行者をはねた後も加速」という重大事実がある一方、
男の供述や精神状態が整わない段階では“故意だと断定しづらい”ため、やはり慎重になります。
名前非公表は異例?
実は今回のような事件規模――
- 死者1名
- 負傷者多数
- 盗難車
- 逃走
で名前が出ないのは、かなり珍しいとされています。
だからこそ、内部で責任能力の有無について深刻に検討している可能性が高いと考えられます。
警察・報道の判断基準は?
実名報道が控えられるケースの典型は以下の通りです。
- 責任能力の有無が不明
- 精神疾患・薬物使用の疑い
- 供述が不明瞭
- 自傷の危険がある
- 発表前に社会的混乱や影響が予測される
今回の事件は、この複数が該当している可能性があります。
まとめ
足立区で起きた11人死傷のひき逃げ事件は、重大かつ悪質性が疑われる内容でありながら、容疑者の名前が公表されていない“異例の対応”となっています。
その理由として最も有力なのは、
👉 「刑事責任能力が不明で、警視庁が判断を保留しているため」
という点です。
精神状態・供述内容・故意性など、事件の本質に関わる情報がまだ確定していない段階のため、
実名を明かすと大きな権利侵害につながる可能性があることから警視庁が慎重に対応しています。
今後、精神鑑定の有無や責任能力の判断が進むにつれ、実名が公表される可能性もあります。

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