2022年から2024年にかけて、実態のない福祉事業所を設立し、札幌市・江別市・石狩市の3つの自治体からおよそ1億1800万円の給付金を不正に受給したとして、江別市在住の会社役員・湯原透容疑者(51)が逮捕されました。
福祉制度の信頼を逆手に取ったとされる今回の事件は、行政や支援現場に大きな波紋を広げています。
この記事では、湯原容疑者の人物像や事件の背景、制度の仕組みについて整理していきます。
事件の概要
湯原透容疑者ら3人は、障害福祉サービスのひとつである「就労継続支援B型事業」を行うと偽り、札幌市手稲区に実態のない事業所を設立して給付金をだまし取ったとされています。
- 詐欺の期間:2022年4月〜2024年
- 詐取額:およそ 1億1800万円
- 方法:実際には障害者が通所していないにもかかわらず、自治体に名簿を提出し、就労支援を行ったように装って給付金を請求
- 共犯者:札幌市の飲食店従業員・堀加奈容疑者(35)、札幌市の会社役員・曽根将路容疑者(58)
- 認否:警察は3人の認否を「明らかにしていない」と発表
- 位置づけ:湯原容疑者が主犯格とみられ、余罪の有無についても捜査が進められています
なお、一部報道では「1億8000万円」とされるケースもありますが、警察発表ベースでは「約1億1800万円」とされています。
【顔画像】湯原透のプロフィール

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 湯原 透(ゆはら とおる)容疑者 |
| 年齢 | 51歳 |
| 居住地 | 北海道江別市(報道) |
| 職業 | 会社役員 |
| 関係者 | 堀加奈容疑者(35)、曽根将路容疑者(58)と共謀 |
湯原透の事業所はどこ?

事業所名として報道されていたのは ミライリス(札幌市手稲区) とされています。
湯原容疑者が関わっていたとされる「就労支援事業者」は、札幌市手稲区に登記されていたものの、実際には利用者が通っていなかったとされています。
自治体に提出された利用者名簿も虚偽だった可能性が高く、警察は事業所の実態・資金の使途・共犯関係の有無などについて調べを進めています。
就労継続支援B型とは?
今回悪用された「就労継続支援B型」は、障害や難病などにより一般企業での雇用が難しい人に、働く機会を提供する福祉サービスです。
- 契約形態:雇用契約ではなく、作業に応じて工賃が支払われる仕組み
- 利用目的:社会参加・生活リズムの維持・就労訓練
- 給付方式:自治体が事業所に対して「訓練等給付費」を支払う制度
つまり、「利用者が実際に通所していること」が前提ですが、虚偽申請でも給付金が支払われてしまう可能性があり、この制度の“穴”が詐欺に悪用されるケースは過去にも発生しています。
湯原透の自宅住所は?
報道では「湯原容疑者は江別市在住」とされています。
江別市は、札幌市近郊のベッドタウンとして発展しており、住宅地とともに福祉・介護・支援サービスの需要も比較的高い地域です。
具体的な町名・番地までは報道されていませんが、運営されていた事業所が札幌市手稲区に所在していたことから、江別市から札幌市中心部へのアクセスのよい地域に居住していた可能性があります。
このような地域背景を考えると、「支援事業所を設立しやすい立地」「自治体とのアクセスが比較的容易」など、場所選定に地理的戦略があったとも考えられます。
また、住宅・仕事・支援事業運営が同圏内で完結していたことから、居住地を拠点にした組織構成だった可能性が高いです。
湯原透の学歴・経歴は?
現時点で湯原容疑者の出身校・学歴・過去の職歴などは、報道・公表されておらず「不明」とされております。
ただ、51歳という年齢・「会社役員」という属性から一般的な道筋を仮定すると、以下のような可能性があります(あくまで推定として記載)。
- 出身地:北海道内(江別市在住という現住所から、地元道内出身の可能性が高い)
- 高校:北海道内の公立または私立高校卒業(例:札幌圏/道央圏)
- 大学・専門学校:経営・福祉・社会事業系の学部・学科卒の可能性(ただし「福祉事業を装った」という点を踏まえると、経営・ビジネス系のバックグラウンドも考えられます)
- 経歴:会社役員に至る前に、地元の企業勤務または起業経験があった可能性。福祉・支援事業に関わる経験あるいは起業意向があったかもしれません。
湯原透の家族構成は?
公的な報道では、湯原容疑者の家族構成(配偶者・子ども・親など)について具体的な言及はされておりません。
しかし年齢から以下のような可能性が考えられます。
- 配偶者:年齢51歳という点から、既婚または再婚している可能性が考えられますが、確認できる情報はありません。
- 子ども:中学生以上~成人年齢の子どもがいる可能性があります。会社役員という役職を持っている人物の多くの場合、家庭を持っているケースが多いためです。
- 親・兄弟姉妹:地元北海道在住の家族がいる可能性があります。江別市での居住という点から、親類縁者が道内に根ざしている可能性も想定されます。
湯原透のSNSアカウントは?

現時点で「湯原透」名義のSNSアカウント(X、Instagram、Facebookなど)は特定されておらず、本人と断定できる情報は確認できていません。
SNSを通じた事業者募集や福祉団体との接点があるかどうかについても、捜査で明らかになる可能性があります。
湯原透の余罪の可能性は?
警察は湯原容疑者を主犯格とみており、
- 過去にも同様の虚偽申請をしていなかったか
- 他自治体の制度を使っていた可能性
- 利用者名義をどのように確保していたか
- 収益の流れ・資金洗浄の有無
などについて捜査を進めています。今後の展開によっては、詐欺額がさらに増える可能性もあります。
ネット上の反応
SNSやコメント欄では、次のような声が見られます。
- 就労移行支援施設が乱立している様子には違和感がある
- 福祉制度を食い物にするのは本当に許せない
- 支援を必要としている人たちが一番の被害者
- なぜこうした虚偽申請が通ってしまうのか
- チェック機能の甘さこそ問題。制度改革が必要では?
- 調べれば実態があるかなどはすぐわかりそうなものなのに
行政への不信感と同時に、制度自体のあり方を問う意見も多く見られています。
まとめ
今回の事件は、福祉制度を悪用した詐欺として社会的影響が大きく、障害支援制度の信頼性にも関わる問題です。
本来、就労継続支援B型は、障がいや難病を抱える人にとって大切な「働く機会」を守るための制度ですが、虚偽の運営実態によって制度の信用が損なわれる結果になりました。
今後は、自治体による監査体制や申請チェックの厳格化が求められるとともに、制度を正しく運用している事業所の信頼を守る仕組みづくりも重要だといえます。


コメント