不動産管理会社「ハナマサ」を巡る株主権争いで、株券や株式譲渡契約書を偽造して東京地裁に提出したとして、松沢泰生容疑者(74)ら男女3人が逮捕されました。
松沢容疑者は金融業界で「資本のハイエナ」「希代の詐欺師」とささやかれてきた人物で、過去には東京佐川急便事件や東天紅TOB関連など、複数の経済事件で摘発歴があります。
今回の事件にも、これまでの資本工作と共通する “乗っ取り型のアプローチ” が指摘されており、その実態に関心が集まっています。
事件の概要
警視庁暴力団対策課は、有価証券偽造・同行使などの疑いで、松沢泰生容疑者(74)、沢田洋一容疑者(76)、斎藤ゆかり容疑者(60)の3人を逮捕しました。
3人は共謀し、令和5年3月と6年1月の2度にわたり、不動産管理会社「ハナマサ」の株主権を巡る訴訟で、松沢容疑者を譲受人とする偽造株券や株式譲渡契約書を作成し、裁判所へ提出した疑いが持たれています。
背景には、ハナマサが所有していた埼玉県東松山市の約4万平方メートルの土地が10億円超で売却され、そのうち 約8億円が松沢容疑者関連の2法人へ流出した問題があります。さらに令和5年1月には、松沢容疑者がハナマサの代表に就任しており、元代表が「会社を乗っ取られる」と警視庁に相談していたことも明らかになっています。
【顔画像】松沢泰生のプロフィール

- 名前:松沢 泰生
- 年齢:74歳
- 住所:東京都渋谷区
- 職業:職業不詳
- 逮捕容疑:有価証券偽造・同行使など
- 異名:資本のハイエナ/希代の詐欺師
- 人物像:
- 高級外車を乗り回し、派手な生活ぶりで知られる
- “利用価値がある相手には笑顔で近づく”という証言も
- ハナマサの代表権争いでは、反社会的勢力の存在をほのめかす場面があったという
松沢泰生とハナマサとの関係は?
ハナマサは1978年に設立され、かつて食品スーパーを運営していましたが、現在は不動産管理会社として事業転換しています。
事件の核となったのは、同社が所有していた東松山市の大型土地。
令和4年12月、この土地が10億円超で売却され、そのうち 約8億円が松沢容疑者関連の2社へ移動していたことが判明しました。
さらに翌令和5年1月には松沢容疑者がハナマサの代表に就任。
これに危機感を抱いた元代表の男性(60代)が警視庁へ「会社を乗っ取られる」と相談しており、この代表権争いの最中に 株券や契約書の偽造→裁判所提出 が行われたとみられています。
企業支配を巡る資本工作の一環だった可能性も否定できません。
松沢泰生の過去の事件とは?
松沢容疑者は今回の事件以前にも、多数の経済事件で名を残しています。
●東京佐川急便事件(平成4年)
「戦後最大の経済事件」といわれた巨額背任事件。
松沢容疑者は当時の同社社長らとともに摘発され、特別背任罪で懲役5年の有罪判決を受けています。
●東天紅TOB事件(平成12年)
中華レストラン大手「東天紅」の株式公開買付け(TOB)を巡り、証券取引法違反に関与したとされる。
資本取引に絡んだ“強引な企業介入”が指摘されました。
こうした経緯から、金融・不動産業界では“資本のハイエナ”“希代の詐欺師”と呼ばれ、警戒されていたといいます。
松沢泰生の経歴は?
報道ベースでは細かい経歴は明らかになっていません。
しかし
- 若い頃から投資・金融・不動産に関わってきた
- 富裕層や経営者層との人脈構築が得意
- 華やかな生活ぶりを演出し、事業家としての“信用”を周囲に印象づけていた
- 資本工作による企業介入を繰り返す
といった共通点が見られます。
今回のハナマサ事件も、これまでの経歴と重なる部分が大きいといえるでしょう。
松沢泰生の家族構成は?
松沢泰生容疑者の家族について公表情報はありません。
しかし74歳という年齢から
- 配偶者(元配偶者含む)
- 成人した子ども
がいても不思議ではありません。
ただし、
- 過去の犯罪歴
- 派手な生活様式
- 資本介入を繰り返す行動パターン
を踏まえると、家族とは距離を保った生活をしていた可能性も考えられます。
まとめ
松沢泰生容疑者は、過去から資本工作による企業介入で数々の事件に関わってきた人物です。今回の「ハナマサ」株主権争いでも、偽造株券や偽造文書を用いた強引な手法が疑われており、資金流出・代表就任のタイミングを含め、計画的な乗っ取りを狙った可能性が浮かび上がっています。
警視庁は、
- 偽造書類の作成経緯
- 資金移動のルート
- 代表就任までの経緯
などを詳しく調査しており、今後さらに全体像が明らかになる見通しです。

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