検察官という立場にありながら、特定の人物の前科情報を交際相手の女性に漏えいしたとして、阿南健人元検事が懲戒免職処分となりました。
検事が職務に関連する行為で懲戒免職となるのは極めて異例で、検察に対する信頼を大きく揺るがす事態となっています。
ここでは、報道などで判明している範囲で、阿南健人元検事の経歴を簡潔に整理します。
阿南健人のプロフィール

- 名前:阿南 健人(あなん たけひと)
- 年齢:35歳(2025年時点)
- 職業:元検察官
- 最終所属:さいたま地方検察庁
- 任官:2017年12月
阿南健人の経歴は?
阿南健人検事の経歴は以下の通りです。
| 年月 | 経歴 |
|---|---|
| 2017年12月 | 検察官として任官 |
| 任官後 | 東京地検・大阪地検などに勤務 |
| 2024年6月ごろ | 静岡地検沼津支部に勤務 |
| 2025年4月 | さいたま地検へ異動 |
| 2025年10月26日 | 守秘義務違反で略式起訴、罰金30万円 |
| 同日 | 法務省により懲戒免職処分 |
阿南健人元検事は、2017年12月に検察官として任官しました。
司法試験に合格後、司法修習を経て検事に採用されたとみられ、当初から全国各地の地方検察庁で実務経験を積んできました。
検察官は、事件の捜査・起訴判断・公判対応などを担う立場であり、高い法令遵守意識と厳格な情報管理が求められる職務です。
東京地検・大阪地検での勤務
任官後は、東京地方検察庁や大阪地方検察庁など、主要な検察庁に勤務。
詳細な担当事件や役職は公表されていませんが、都市部の地検では、
- 刑事事件の捜査補助
- 起訴・不起訴判断に関わる業務
- 公判立会い
など、検察官としての基礎から実務まで幅広い経験を積んでいたと考えられます。
静岡地検沼津支部への配属
その後、静岡地方検察庁沼津支部に配属され、地域事件を担当する検察官として勤務しました。
支部勤務では、比較的少人数体制の中で、
- 捜査の初動対応
- 前科・前歴情報の確認
- 地域警察との連携
など、より現場に近い業務を担う立場にあったとみられます。
今回問題となった行為は、この沼津支部勤務中(2024年6月ごろ)に発生しました。
さいたま地検へ異動
2025年4月、阿南元検事は
静岡地検沼津支部から、さいたま地方検察庁へ異動しています。
異動後まもなく、交際相手の女性からの情報提供をきっかけに、
前科情報の漏えい問題が内部調査の対象となりました。
阿南健人の懲戒免職に至るまで
調査の結果、
- 検察官専用端末で入手した前科情報を
- 紙に書き写し
- 私的関係にあった交際相手の女性へ提供
していたことが判明。
本人は
「頼りになる人物だと思ってほしかった」
などと述べ、事実関係を認めました。
これを受け、
- 国家公務員法(守秘義務)違反で略式起訴
- 罰金30万円の略式命令
- 法務省による懲戒免職処分
という、極めて重い処分が下されました。
検事が職務に関連する行為で懲戒免職となるのは、
2010年の大阪地検特捜部の証拠改ざん事件以来、極めて異例とされています。
上司の処分・検察への影響
この問題を受け、当時の上司であった
- 山田英夫・仙台地検検事正(当時 静岡地検検事正)
- 小長光健史・静岡地検次席検事
の2人についても、監督責任を問われ厳重注意とされました。
さらに最高検は、全国の検察庁に対し、
前科情報などのプライバシー情報管理の徹底を改めて求めています。
まとめ
阿南健人元検事は、
- 2017年12月に任官
- 東京地検・大阪地検などで勤務
- 静岡地検沼津支部を経て、さいたま地検へ異動
という、検察官として一定のキャリアを積んできました。
一方で、職務上知り得た前科情報を私的関係に持ち出した行為は、
検察官としての根幹を揺るがすものと判断され、
懲戒免職という最も重い処分に至っています。


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