警察官を装い、高齢男性からキャッシュカードをだまし取ろうとしたとして、
京都府警伏見署は大阪府警の元警察官・川瀬豪仁容疑者(40)を詐欺未遂の疑いで逮捕しました。
かつて市民の安全を守る立場だった人物が、今度はその“警察官の肩書き”を悪用して犯罪に手を染めた――。
衝撃的な事件の全容と、川瀬容疑者の警察官時代の経歴・人物像を詳しく追います。
事件の概要

逮捕されたのは、住所不定・建設業の川瀬豪仁容疑者(40)。
事件は2025年9月30日午後6時〜7時50分ごろ、京都市伏見区の男性(76)宅で発生しました。
川瀬容疑者は共犯者と共に「あなたの口座から不正に現金が引き出されています。口座を停止するために警察官を向かわせます」と電話をかけ、
被害者の信頼を得ようとしました。
その後、川瀬容疑者が「伏見警察署防犯課の者」として男性宅を訪問。
スマートフォンの画面に自分の顔写真付きの警察手帳画像を表示し、
「キャッシュカードを無効化するため切り込みを入れる」と説明してカード5枚を受け取ろうとしたといいます。
しかし、カードの磁気部分ではない箇所にハサミを入れたため、不審に思った男性が即座に110番通報。
京都府警が捜査に乗り出し、10月6日に川瀬容疑者を逮捕しました。
川瀬豪仁のプロフィール

項目 | 内容 |
---|---|
名前 | 川瀬豪仁(かわせ たけひと) |
年齢 | 40歳(2025年10月時点) |
職業 | 建設業(元警察官) |
住所 | 住所不定 |
容疑 | 詐欺未遂の疑い |
逮捕日 | 2025年10月6日 |
元所属 | 大阪府警 |
川瀬豪仁の警察官時代は?
川瀬豪仁容疑者は、大阪府警の元警察官であることが京都府警の照会で確認されています。
現在のところ報道では階級や所属部署は明かされていません。
とはいえ、今回の事件の手口や立ち振る舞いから、いくつかの部署が候補として考えられます。
大阪府警には
- 地域課(交番勤務)
- 生活安全課(防犯・消費者トラブル対応)
- 刑事課(知能犯係・詐欺担当など)
- 警備課(警護・巡回・警備任務)
- 交通課(交通取締・事故対応)
- 総務・会計・庶務系(裏方業務)
などの部署が存在し、いずれかの業務に携わっていた可能性が考えられます。
川瀬豪仁の大阪府警を退職した理由は?
退職時期や理由は明らかになっていませんが、
40歳という年齢から考えると定年退職ではなく中途退職であることは確実です。
想定される経緯としては:
- 内部の不祥事やトラブルによる懲戒・依願退職
- 精神的・経済的理由による自己都合退職
- 警察官退職後に建設業界へ転職
といった流れが考えられます。
また、現在は「住所不定」とされており、生活基盤を失った状態で事件に関与したとみられています。
元警察官としての経歴が、むしろ再就職の壁になっていた可能性も指摘されています。
川瀬豪仁の現在の勤務先は?
逮捕時の職業は「建設業(鉄筋工)」と報じられています。
「住所不定」とされていることから、
正式な会社に所属していたというよりも、
- 個人請負
- 日雇い
- 現場単位
などの働き方をしていた可能性が高いとみられます。
現場ごとに契約を結ぶ形の「一人親方」や「派遣型の土木作業員」といった形態も考えられます。
大阪・京都エリアの建設現場で働いていた可能性もありますが、
警察官退職後の安定した職歴が確認されておらず、生活基盤が不安定な状態にあったことがうかがえます。
警察内部の反応と再発防止への課題
警察OBによる犯罪は社会的な影響が非常に大きく、
現職警察官の士気にも影響を及ぼすケースがあります。
今回の事件では、警察庁および大阪府警内部でも「元職員による警察官詐欺」という前代未聞の事態を重く受け止め、
再発防止策として、退職者の情報管理や倫理教育の強化が求められています。
全国で増加する“警察官を名乗る詐欺”
京都府警によると、警察官を名乗る特殊詐欺の被害額は急増しています。
2025年9月末時点で被害総額は約14億5,000万円に達し、前年同期の2倍以上。
「あなたの口座が犯罪に使われている」「新しいカードと交換する」といった手口が多発しています。
今回の事件は、その中でも“本物の元警察官”が犯行に及んだという点で、極めて異例かつ悪質です。
まとめ
元大阪府警の川瀬豪仁容疑者が起こした“警察官詐欺”事件は、
立場を悪用した信頼の裏切り行為として社会的に大きな波紋を広げています。
警察の肩書きや制服を信じすぎず、
「警察からの電話」「キャッシュカードの受け取り」などには常に注意が必要です。
今後の捜査では、川瀬容疑者の退職経緯・共犯関係・余罪の有無などが焦点となるでしょう。
警察官という“正義の象徴”が悪用されることのないよう、
組織全体のモラル再構築が急務です。
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