鹿児島市は2025年9月26日、社会福祉法人「天祐会」（鹿児島市紫原5丁目）が運営する就労継続支援B型事業所「就労支援センター・七福神」に対し、障害福祉サービス事業所の指定を取り消す行政処分を行いました。不正請求額は約2,500万円、加算分を含めて3,500万円超の返還が命じられています。
この法人の代表を務めるのが、長田祐里華理事長。いったいどんな人物なのでしょうか。
事件の概要
鹿児島市は２６日、訓練等給付費を不正請求したとして、社会福祉法人天祐会（長田祐里華理事長）が運営する就労継続支援Ｂ型事業所の障害福祉サービス事業所の指定を取り消す行政処分をしました。
- 期間：2020年4月〜2025年3月
- 不正内容：実際にはサービスを行っていないにもかかわらず、給付費・食事提供・送迎などを不正に請求
- 不正請求回数：約3,000回
- 返還命令額：計3,524万円余（加算含む）
- 処分：障害福祉サービス事業所の指定取り消し（最も重い処分）
- 今後：法人・役員は5年間、障害福祉サービス事業を新規指定できない
市は「悪質性が高い」と判断し、厳しい対応を取りました。利用者38人は、引き継ぎ先を探すことになっています。
長田祐里華理事長は何者？
長田祐里華理事長は、鹿児島市紫原を拠点とする社会福祉法人「天祐会」の代表です。
2014年の設立以来、特別養護老人ホームやグループホーム、就労継続支援B型事業所「七福神」など、幅広い福祉事業を展開してきました。
理事長自身、公式サイトで「私の夫は数年前から認知症を患っています」と述べており、家族介護の体験を事業理念に反映させてきたことがうかがえます。
そのため
- その人らしい生命の尊重
- やさしさ・思いやり・あたたかさ
といった理念が法人の運営に色濃く反映されていました。
また、長田理事長はNPO法人「オレンジハート」の代表としても登録されており、障害者支援や認知症予防活動にも関与してきました。地域に根ざした活動を重視してきた人物といえます。
ただし今回、就労支援センター・七福神での不正請求問題が発覚。法人は「指定取り消し」という最も重い処分を受け、長田理事長は謝罪コメントを出しました。理念と現実の乖離が浮き彫りとなり、責任が問われています。
長田祐里華理事長のプロフィール
- 氏名：長田祐里華
- 役職：社会福祉法人天祐会 理事長
- その他：NPO法人「オレンジハート」代表としての登録あり
- コメント：「利用者や家族に多大なご迷惑をお掛けし、心よりおわび申し上げる。今回の件を教訓として再発防止に取り組む」
公的資料や法人サイトによれば、長田理事長は天祐会の創設期から法人を牽引してきた存在とみられます。
年齢や学歴の詳細は公表されていませんが、自身の体験をもとに福祉への思いを語る場面もありました。
社会福祉法人天祐会とは？
社会福祉法人天祐会は、2014年2月17日に設立された鹿児島市紫原を拠点とする福祉法人です。
法人の代表は長田祐里華理事長で、地域の高齢者・障害者に向けた幅広い福祉サービスを展開してきました。
- 設立：2014年2月17日
- 所在地：鹿児島市紫原5丁目13-18
- 従業員数：約213人（法人登録情報より）
- 展開事業：
- 特別養護老人ホーム
- グループホーム
- デイサービス
- 就労継続支援B型事業所（七福神）
- 通所介護、居宅介護支援 など
- ブランド：「七福神グループ」として複数施設を統一展開
法人の理念は「やさしさ・思いやり・あたたかさ」を重視し、認知症改善プログラムやセラピー犬の導入、薬膳料理やアロマケアなど、特色あるサービスも打ち出してきました。
地域に根ざした福祉法人として、一定の評価を得ていたようですね
今回の処分の影響は？
今回の不正請求による指定取り消しは、天祐会にとって最大の打撃です。
- 利用者38人の新たな受け入れ先探し
- 職員200人超の雇用への影響
- 地域の福祉サービスへの信頼失墜
利用者や家族にとっても生活基盤を揺るがす問題となっており、行政や他法人によるサポートが急務です。
世間の声は？
ネット上では「弱者支援を掲げる法人が裏切った」「制度を食い物にした」といった批判が多く寄せられています。
一方で「利用者の生活が第一」「別法人へのスムーズな引き継ぎを望む」といった冷静な声もありました。
福祉事業は自治体からの給付金に依存する部分が大きく、不正請求が制度全体の信頼を揺るがすことは避けられません。再発防止策や監査体制の強化も今後の課題となるでしょう。
まとめ
長田祐里華理事長は、2014年設立の社会福祉法人天祐会を率いてきた人物であり、理念として「その人らしい生命の尊重」を掲げてきました。
しかし、今回の不正請求によって法人は最も重い行政処分を受け、長田理事長自身もその責任を問われています。
理事長の個人的な介護体験を背景にした理念と、現実の不正請求との乖離は、地域社会に大きな衝撃を与えました。今後は利用者の生活再建と、福祉制度への信頼回復が焦点となります。
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